藤碕シキPresents・なんでも作る模型ブログ。
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仕上げも大詰め。あと少しの工程で完成と相成ります。
…と言うことで、塗装→デカール貼りとやってきたわけです。じつを言うと、これで完成としてしまっても良いのですが、ここから更に一味加えて、より深みのあると言うか、メリハリのある完成品にしてみましょう。
模型で言う”メリハリ”とは、もしかしたら、人により定義が色々になるかもしれませんが、大体において、”立体であることをより際立たせること”と解釈して良いでしょう。明るいところは明るく、暗いところは暗く、というのが基本的(今回はこの言葉がバンバン出てくることだろうな(笑))なところとなります。陰影をくっきりさせて、縮尺された模型の存在感をはっきりさせる、と。
と言うことで、まずは「暗いところをより暗く」の基本技法である”墨入れ”から行ってみましょう。墨入れとは、基本的に、模型の凹部分に暗い塗料を流して、凹んでいるところを強調する技法を言います。伊-400の場合だと、船体側面の排水口が、主だった墨入れ箇所になります。専ら使われるのは、後からの拭き取りが容易なエナメル塗料(タミヤエナメル)です。
では早速行ってみましょう。ここではタミヤエナメルの”フラットブラック”を、溶剤で薄く溶いて、排水口やら凹んだところや入り組んだところにベタベタと塗っていきます。こんな具合に↓↓↓。
薄め加減が難しいですが、あまり濃くても、拭き取ったとて塗面がくすみがちですし、あまり薄くても、墨入れの効果が中々出てくれません。細いモールド(筋彫りなど)には、筆でベタベタとやるよりも、毛細管現象を利用して、薄めた塗料をツーっと流せば綺麗に墨入れ出来ます。黒は、グレイで塗装した部分にのみ施します。
で、ブラックが乾いたら、溶剤を含ませた綿棒や筆などで、余分なエナメル塗料を拭き取っていきます。
拭き取りのコツとしては、凹部分の塗料まで拭き取ってしまわないように注意することは言わずもがなですが、拭き取りの綿棒などはこまめに取り替えて、”余分な塗料を拭き取るつもりが、気が付いたら汚れた溶剤を塗り広げていた”なんて事態にしないこと。溶剤の量も気をつけて、あまりたっぷり含ませるようなことはしないで、程々の量で拭き取りを行うようにしましょう。あとは、拭き取るとき、あまり力を入れないこと。特に水性アクリルは、塗膜が弱いので、注意して拭き取りを行わないと、知らず知らずに塗ったはずの色が綿棒の先っちょについてたり…なんて事になりやすいです。
これが使用済みの綿棒たち。この位に汚れたら、未練を残さずにさっさと次の綿棒に替えてしまいます。綿棒は比較的安いものなので(銘柄にこだわらなければ、¥100均で安く仕入れられますし)、こんなところでケチケチしない事。
また、今回は事前にクリアーを吹いておいたのでその心配はあまり無いのですが、バリバリのつや消しの塗面への墨入れは、出来ることなら避けたほうが無難です。つや消し面への墨入れは、墨の色がザラザラしたつや消しの塗面にじわりと染み広がってしまって、殆ど拭き取れなくなってしまって、塗装が全体的に黒ずんでしまいます。
ちなみに、今回は特に意識して行いませんでしたが、拭き取りのさい、道具を動かす方向に注意すると、軽いウェザリングの効果を出すことが可能です。伊-400ならば、船体側面は上下方向に動かすと、潜行/浮上を行う潜水艦らしい仕上がりにすることも可能です。
木甲板にも墨入れを施しますが、この部分には、油絵の具(初心者向け講座では反則(笑))を使っています。
…まあ、エナメルでも一向に構わないんですけど、油彩(私はホルベインを愛用しています)は、木甲板に使えそうな褐色系の色が豊富に揃っているので、専らこっちを使っている次第。上の写真では3色写ってますが、これ以外の色も使って、ランダムにまぜこぜして使っています。ここらへんはいつも適当なチョイスなので、色は作品ごとに定まっていません。。暗い色は板目に流して、明るい色は、墨入れした後に少量を薄く塗り伸ばして、下地の色に微妙な変化を付けています。木甲板の仕上げは、船体(グレイ部分)よりも控えめにして、必要以上にくどい仕上がりにならないように(モノが小さいので)注意しています。まあ、ここらへんの匙加減は、数をこなさないことにはどうにもなりませんけど。私もまだ試行錯誤の段階です。
墨入れの後は、「明るいところをより明るく」の基本技法である”ドライブラシ”を行います…っても、経過写真撮り忘れてるんですが(爆)。
ドライブラシは、基本的には、筆に塗料を付けたら、その塗料を拭い取ってしまい、筆に極少量残った塗料を模型に擦り付けて、塗装に微妙な変化を付ける技法です。角っこにドライブラシを施すと、エッヂが強調され、輪郭がくっきりと浮き上がってきます。角っこだけでなく、平面に施せば、単調な塗面に微妙な変化を付けることも可能だったりします。今回は、やはり油彩の明るいグレイ系を使ってドライブラシを施しました。これも、基本的にはエナメル塗料を使います。
油絵の具と言うのは、もともと透明度の高い絵の具なので(おまけに乾燥も時間がかかる)色が乗りづらいのですが、それ故に、微妙な調子が簡単に付けられたりもします。また、エナメル塗料でのドライブラシは、下手すると塗面がすぐガサガサになりやすいのですが、油彩の場合は、その危険も殆どありません。
ついでに言うと、艦船模型の仕上げでドライブラシを使う人間というのは、かなり少数になると思います。まあ、使ったとて、その範囲はかなり限定的でしょう。まあ、実際にフネには無縁な技法だったりするんですけどもねえ…でも、輪郭を手っ取り早く際立たせる技法ってのは殆ど無いし、モノが小さくてその分目立ちにくいフネの模型には(特に1/700では)かなり有効な技法だと思うんですが。
…で、ドライブラシを施して、それがすっかり乾いた所で、司令塔から機銃から、すっかり接着して組み上げてしまいます。飛行機はまだ乗せているだけです。ちょっとドライブラシが足りないかな~、という気がしないでもないですが、とりあえずこれで良しとしましょう。
でもって、次回、いよいよ伊-400の完成と相成るわけです。
…しかしここまで長かった。
無意味に(マテ)。
…と言うことで、塗装→デカール貼りとやってきたわけです。じつを言うと、これで完成としてしまっても良いのですが、ここから更に一味加えて、より深みのあると言うか、メリハリのある完成品にしてみましょう。
模型で言う”メリハリ”とは、もしかしたら、人により定義が色々になるかもしれませんが、大体において、”立体であることをより際立たせること”と解釈して良いでしょう。明るいところは明るく、暗いところは暗く、というのが基本的(今回はこの言葉がバンバン出てくることだろうな(笑))なところとなります。陰影をくっきりさせて、縮尺された模型の存在感をはっきりさせる、と。
と言うことで、まずは「暗いところをより暗く」の基本技法である”墨入れ”から行ってみましょう。墨入れとは、基本的に、模型の凹部分に暗い塗料を流して、凹んでいるところを強調する技法を言います。伊-400の場合だと、船体側面の排水口が、主だった墨入れ箇所になります。専ら使われるのは、後からの拭き取りが容易なエナメル塗料(タミヤエナメル)です。
では早速行ってみましょう。ここではタミヤエナメルの”フラットブラック”を、溶剤で薄く溶いて、排水口やら凹んだところや入り組んだところにベタベタと塗っていきます。こんな具合に↓↓↓。
薄め加減が難しいですが、あまり濃くても、拭き取ったとて塗面がくすみがちですし、あまり薄くても、墨入れの効果が中々出てくれません。細いモールド(筋彫りなど)には、筆でベタベタとやるよりも、毛細管現象を利用して、薄めた塗料をツーっと流せば綺麗に墨入れ出来ます。黒は、グレイで塗装した部分にのみ施します。
で、ブラックが乾いたら、溶剤を含ませた綿棒や筆などで、余分なエナメル塗料を拭き取っていきます。
拭き取りのコツとしては、凹部分の塗料まで拭き取ってしまわないように注意することは言わずもがなですが、拭き取りの綿棒などはこまめに取り替えて、”余分な塗料を拭き取るつもりが、気が付いたら汚れた溶剤を塗り広げていた”なんて事態にしないこと。溶剤の量も気をつけて、あまりたっぷり含ませるようなことはしないで、程々の量で拭き取りを行うようにしましょう。あとは、拭き取るとき、あまり力を入れないこと。特に水性アクリルは、塗膜が弱いので、注意して拭き取りを行わないと、知らず知らずに塗ったはずの色が綿棒の先っちょについてたり…なんて事になりやすいです。
これが使用済みの綿棒たち。この位に汚れたら、未練を残さずにさっさと次の綿棒に替えてしまいます。綿棒は比較的安いものなので(銘柄にこだわらなければ、¥100均で安く仕入れられますし)、こんなところでケチケチしない事。
また、今回は事前にクリアーを吹いておいたのでその心配はあまり無いのですが、バリバリのつや消しの塗面への墨入れは、出来ることなら避けたほうが無難です。つや消し面への墨入れは、墨の色がザラザラしたつや消しの塗面にじわりと染み広がってしまって、殆ど拭き取れなくなってしまって、塗装が全体的に黒ずんでしまいます。
ちなみに、今回は特に意識して行いませんでしたが、拭き取りのさい、道具を動かす方向に注意すると、軽いウェザリングの効果を出すことが可能です。伊-400ならば、船体側面は上下方向に動かすと、潜行/浮上を行う潜水艦らしい仕上がりにすることも可能です。
木甲板にも墨入れを施しますが、この部分には、油絵の具(初心者向け講座では反則(笑))を使っています。
…まあ、エナメルでも一向に構わないんですけど、油彩(私はホルベインを愛用しています)は、木甲板に使えそうな褐色系の色が豊富に揃っているので、専らこっちを使っている次第。上の写真では3色写ってますが、これ以外の色も使って、ランダムにまぜこぜして使っています。ここらへんはいつも適当なチョイスなので、色は作品ごとに定まっていません。。暗い色は板目に流して、明るい色は、墨入れした後に少量を薄く塗り伸ばして、下地の色に微妙な変化を付けています。木甲板の仕上げは、船体(グレイ部分)よりも控えめにして、必要以上にくどい仕上がりにならないように(モノが小さいので)注意しています。まあ、ここらへんの匙加減は、数をこなさないことにはどうにもなりませんけど。私もまだ試行錯誤の段階です。
墨入れの後は、「明るいところをより明るく」の基本技法である”ドライブラシ”を行います…っても、経過写真撮り忘れてるんですが(爆)。
ドライブラシは、基本的には、筆に塗料を付けたら、その塗料を拭い取ってしまい、筆に極少量残った塗料を模型に擦り付けて、塗装に微妙な変化を付ける技法です。角っこにドライブラシを施すと、エッヂが強調され、輪郭がくっきりと浮き上がってきます。角っこだけでなく、平面に施せば、単調な塗面に微妙な変化を付けることも可能だったりします。今回は、やはり油彩の明るいグレイ系を使ってドライブラシを施しました。これも、基本的にはエナメル塗料を使います。
油絵の具と言うのは、もともと透明度の高い絵の具なので(おまけに乾燥も時間がかかる)色が乗りづらいのですが、それ故に、微妙な調子が簡単に付けられたりもします。また、エナメル塗料でのドライブラシは、下手すると塗面がすぐガサガサになりやすいのですが、油彩の場合は、その危険も殆どありません。
ついでに言うと、艦船模型の仕上げでドライブラシを使う人間というのは、かなり少数になると思います。まあ、使ったとて、その範囲はかなり限定的でしょう。まあ、実際にフネには無縁な技法だったりするんですけどもねえ…でも、輪郭を手っ取り早く際立たせる技法ってのは殆ど無いし、モノが小さくてその分目立ちにくいフネの模型には(特に1/700では)かなり有効な技法だと思うんですが。
…で、ドライブラシを施して、それがすっかり乾いた所で、司令塔から機銃から、すっかり接着して組み上げてしまいます。飛行機はまだ乗せているだけです。ちょっとドライブラシが足りないかな~、という気がしないでもないですが、とりあえずこれで良しとしましょう。
でもって、次回、いよいよ伊-400の完成と相成るわけです。
…しかしここまで長かった。
無意味に(マテ)。
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管理人のひみつ
HN:
藤碕シキ
年齢:
53
HP:
性別:
男性
誕生日:
1971/06/07
職業:
ITヤクザ(プログラマーとも言う)
趣味:
模型、ゲーム、おえかき
自己紹介:
「だって、”パーツが無いから作れません”って、モデラーの言うセリフじゃねーべ??」を信条とする、自称・異端派モデラー。
最初は1/700艦船模型しか作らないモデラーだったのが、今や戦車(1/72メイン)とかガンダムとか東欧メーカの怪しい、ゲホゴホ、良いキット(笑)とかフィギュア(萌え系)とか飛行機とか、色々作るカオスモデラーへと立派な進化(突然変異??)を遂げ(てしまい)ました。必殺技は”エッチングパーツの自作”と”アルプスMDプリンタを使わない白デカールの自作”(笑)。
趣味関連の座右の銘は「気に入ったら見境無し」「模型は作ったヤツがエライ」。
模型以外では、'80年代の黄金期のシューティングゲームをこよなく愛するゲーマーにしてTYPE-MOON信者(いわゆる月厨だ)、トレッカーかつシャーロキアンでラヴクラフティアン、最近『エリア88』を読み直して以来の新谷かおるファン…って、”それ以外”でもカオスです(爆)。
かみつかないからなかよくしてね。
※但し、時々ツンデレの発作が出る事があります(笑)。
* * * * * *
◎メールを送る←クリックすると藤埼宛メールを送れます。
最初は1/700艦船模型しか作らないモデラーだったのが、今や戦車(1/72メイン)とかガンダムとか東欧メーカの怪しい、ゲホゴホ、良いキット(笑)とかフィギュア(萌え系)とか飛行機とか、色々作るカオスモデラーへと立派な進化(突然変異??)を遂げ(てしまい)ました。必殺技は”エッチングパーツの自作”と”アルプスMDプリンタを使わない白デカールの自作”(笑)。
趣味関連の座右の銘は「気に入ったら見境無し」「模型は作ったヤツがエライ」。
模型以外では、'80年代の黄金期のシューティングゲームをこよなく愛するゲーマーにしてTYPE-MOON信者(いわゆる月厨だ)、トレッカーかつシャーロキアンでラヴクラフティアン、最近『エリア88』を読み直して以来の新谷かおるファン…って、”それ以外”でもカオスです(爆)。
かみつかないからなかよくしてね。
※但し、時々ツンデレの発作が出る事があります(笑)。
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