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藤碕シキPresents・なんでも作る模型ブログ。
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 さて、オープニングネタの真打??『金剛』も製作を開始しましょう。

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 …と、製作記に入る前に、本を一冊紹介したいと思います。

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 ”ものぐさプラモデル製作指南 艦船模型の作り方”。私の模型の師匠である仲田裕之氏の本です。念為、私は"仲田模型道場”の門下生だったりします。

 失礼な言い方ですが、この本、イマドキの艦船模型の本としては特異な存在、と言ってしまって良いかもしれません。エッチングパーツやナノドレッドを使っている作例もありますが、掲載されている作例の殆どは、基本ストレート組みで、書かれている内容も、今まで艦船作った事がない…と言う人でも、その気になれば直ぐに真似できる内容ばかりです。巻末に”もっとわかりやすくしてファンを増やしたい、そんな想いで本書を制作しました”とありますが、この本、艦船模型の本では殆ど無かった、”真の初心者向け解説書”なんですね。と同時に、本来の艦船模型のプリミティブな楽しみ方を思い起こさせてくれる本でもあります。

 本来、小スケールの艦船模型と言うのは、コレクションの方にウェイトがかかっていたものでした。”ウォーターラインシリーズ”が登場する前は1/500スケールが主流でしたが、資料の多寡は措いといても、個艦の作りこみと言うのは至極アッサリしたものでした。まあ、資料以前に、今みたいに製作技術が成熟していなかったりもしますが。

 確かに、ピットロードが先鞭をつけたインジェクションの装備品セットやエッチングパーツ、ナノドレッドと言ったアフターパーツの登場は、作った模型のグレードを手軽に向上させてくれますが、基本的に、これらパーツは使わなくても構わないものだったりします。が、これらが余りにも効果的過ぎたからか、いつの間にやら、これらアフターパーツを使わないとダメ、と言う風潮が出来上がってしまったように思います。まあ、これはフネだけに限った事では無いでしょうが。

 でもサ、使っても使わなくても個人の自由なのに、”エッチングパーツが手に入らないから作れない”とか”ディティールアップパーツが出るまで制作は待つ”とか、それって何か情けなくね??それにいくら”超絶”とかぶっといても、所詮は他力本願でしかないし、これらパーツが無くてアナタ”超絶”作品作れますゥ??ってな感じなんですけどねっ☆彡(イヤミイヤミ)。…ま、ぶっちゃけ、あたしゃとにかく”無いから作れない”ってのがイヤでイヤで、”F式”なるへんたい技法を見出したのですが、これとて結局は”エッチングパーツを使わなきゃダメ”と言う風潮に毒されて…なんて事言ってたらキリ無ェな(苦笑)。

 …そんなヘヴィな思いを勝手に引きずってたところに見つけたのが(てか、出る事は事前に知ってたんですけど)この本なんです。超絶作品と言うのも、確かに有って良いですが、その一方で、こういう”気軽な楽しみ方”がある事も忘れてはなりません。この本はそれを堂々とやってのけた本です。初心者はともかく、フネモデラーにあまねくオススメしたい本です。

 てかさ、フネモデラーって、どーしてこういう本が書けないのカナ??カナ??(チクリチクリ)

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 ある格闘技で、その奥義は、じつは”基本の形”である、と言う話を聞いたことがあるのですが、ようは基本あってこその技術、という事なんですよね。模型も同じです。

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 さて、”やみも”でも引き続きメインとしていきたいなー、なんて思ってる(笑)1/700艦船模型ですが、まずはこのハセガワ『金剛』を作って行く事とします。

 …と、ここでイキナリですが、ここで、以前mixiの日記で書いた文章を再録します。

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 実は、昨今の艦船模型の風潮に些か息苦しさを感じてたりしています。以下は、過去に私のサイト(※当ブログの前身『J.S.F. 統合打撃艦隊』)の日記に書いたものの再録です。

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 モデルグラフィックス増刊『鋼鉄の鳳凰』を購入。その完成度にはいつも関心、かつ羨望してしまいますが、一方で、これをそのまま手放しで歓迎してしまって良いのか、と言う戸惑いも感じてしまいます。

 まあ、大木氏の作品、と言うのは1/700艦船として、到達点、回答の一つである事に異論は無いのですが、しかし、これ以外の解が否定されてしまうような事があってはならないと思います。エッチングパーツやレアな素材(高い素材や入手困難な素材、代替物がない素材)を否定する気は毛頭ありませんが、「これさえあれば自分にも作れる」と言うのが、イコール「これが無いと作れない」になってしまうのは決していい事では無い。艦船模型の世界、この思想が支配的なように思えます。これは以前にも書いた事ですが。

 また、「こういう作風でないと艦船模型とは言わない」と言う風潮が、艦船模型では強いように感じます。模型人口の減少を嘆く人は多いですし、特に艦船は人が少ないジャンルですが、その原因ってのは、こういう風潮にあるのでは無いか、と思います。「長ずればここまで出来るんだよ」と言う例を提示する事も大事でしょうが、初心者や予備軍の人たちに対して敷居を低めてやる事も、と言うより低めてやる事”が”、今の模型界に大切な事なのでは無いでしょうか??

 趣味ってのは、基本的には、自分の中で完結させてしまってかまわないモノです。が、そういう場合でも作品のレベルを気にしなきゃやっていけない世界は必然的にすがれてしまいますし、だれも来やしません。

 模型誌の作例や記事ってのは、自分の(他人の)作ったもののレベルを判断する基準に成りうる訳ですし、また、作成技術をあげる際の参考にもなります。で、故に、それが全て、と言う風な調子になってしまう。まあ、結局は各人の気の持ちようなワケなんですが、もっと間口を広く持ってもいいんじゃ無いか…、と。

* * * * * *

 エッチングパーツやナノドレッドの機銃を使ってバリバリにディティールアップをしないものは、艦船模型ではない。それのみが是であることは決してありませんが、しかし何となくでも手軽で見映えがする模型が作れるので、みんなそっちになびいてしまう。みんな口にこそ出さないけど、「エッチングパーツやナノドレッドの機銃を使って…」って思ってる人、多いんじゃないかなあ??まあ、そういうスタイルを否定する気はありませんが、「何々を使ってるからこれは凄い、使ってないのはダサい」となるのは如何なものか??ホント、視野と裾野と器は広く持たないといけないのかもしれませんね。

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 この文を上梓したところ、「まさにその思いで艦船は敬遠してた」と言うコメントが寄せられました。嗚呼、悪い予感的中。いっときの”冬の時代”から随分賑やかになったとは思いますが、アイテム数はともかくとしても、艦船ってとにかく製作人口ってのが少ない…と言うか、一向に増えないんですよね。やはり、いわゆる”超絶模型”と呼ばれる作品を目にしてしまい(模型誌の作例が殆どそれしかない)、「こりゃ私にゃ無理だ」とドン引き&敬遠してしまう、と。残念ながら、やはり「エッチングパーツやナノドレッドの機銃を使ってバリバリにディティールアップをしないものは、艦船模型ではない」と言う不文律が出来上がってしまっているのでしょう。そして、我々このジャンルの担い手も、それに甘んじてしまっている。

 「だがそれが良い」と言う人間も居る事だと思いますが、私個人としては、これがホントに面白くないんですよね…”裸の王様”と言うか”井の中の蛙大海を知らず”と言うか”お釈迦さまの手のひらで得意がってる孫悟空”と言うか”テメエら小さくまとまってんじゃねーよ”と言うか。

 まあ、私自身『F式』なんていうトンデモな技を持っていたりするんですが、だからと言って、別に腕を競うコンテストに出すわけでも無い、普通に作る模型にまで絶対使わなにゃならない、なんて法は無いんだし、ならば折角個人でブログ持ってるんだから、ここは一つ、初心者も意識した製作記をやってみようじゃないか…と不遜な事を企んでみます(笑)。

 製作の方針としては。
  1. 幾許かのディティールアップは行う(かもしれない)が、大掛かりな工作はしない。
  2. エッチングパーツ(市販、自作(笑)問わず)やナノドレッドと言った、手軽でないディティールアップパーツは一切使用しない。但しピットロードの装備セットは別。
  3. 工作に力点を置かない分、塗装に注力する。

 この3点とします。まあ、正直、私のトータルの腕前ってのも”初心者に毛が生えた”程度でしかありませんが、ブログなんてものを開設し(てしまっ)た手前、どうせなら見てくれてる人たちのお役にすこしでも立てればないいな~、なんて。

 と言うことで、以後よろしく。

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管理人のひみつ
HN:
藤碕シキ
年齢:
52
性別:
男性
誕生日:
1971/06/07
職業:
ITヤクザ(プログラマーとも言う)
趣味:
模型、ゲーム、おえかき
自己紹介:
 「だって、”パーツが無いから作れません”って、モデラーの言うセリフじゃねーべ??」を信条とする、自称・異端派モデラー。

 最初は1/700艦船模型しか作らないモデラーだったのが、今や戦車(1/72メイン)とかガンダムとか東欧メーカの怪しい、ゲホゴホ、良いキット(笑)とかフィギュア(萌え系)とか飛行機とか、色々作るカオスモデラーへと立派な進化(突然変異??)を遂げ(てしまい)ました。必殺技は”エッチングパーツの自作””アルプスMDプリンタを使わない白デカールの自作”(笑)。

 趣味関連の座右の銘は「気に入ったら見境無し」「模型は作ったヤツがエライ」

 模型以外では、'80年代の黄金期のシューティングゲームをこよなく愛するゲーマーにしてTYPE-MOON信者(いわゆる月厨だ)、トレッカーかつシャーロキアンでラヴクラフティアン、最近『エリア88』を読み直して以来の新谷かおるファン…って、”それ以外”でもカオスです(爆)。

 かみつかないからなかよくしてね。
※但し、時々ツンデレの発作が出る事があります(笑)。

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